表具を修理するには様々な手間・材料・道具・技術が必要になります。 ここでは絹本著色絵画を例にとり、修理工程の一例を紹介します。
修理前の状態を記録・調査します。現状を把握することは修理する上で大変重要であり、修理方針を立てる上での重要な情報となります。...詳細
表具の上下軸を取り外し、肌裏紙を残して裏打紙をすべて除去します。...詳細
絵具剥落箇所の固着安定化と、修理中の剥落を予防するため、剥落止めを行います。さらに表打ちを行い、レーヨン紙と布海苔で画面表面を保護します。...詳細
旧肌裏紙に極少量の水分を加えて繊維状に解しながら、少しずつ除去します。 電子線劣化絹を用いて欠損箇所を補修します。...詳細
染美濃紙と小麦粉澱粉糊を用いて肌裏打ちをします。増裏打ちでは、染美栖紙と古糊を用います。...詳細
細く切った美濃紙を、折れ山に貼り付けて補強します。本紙と表具裂を合わせて、表具の形にします。...詳細
染宇陀紙と古糊を用いて総裏打ちをします。その後乾燥させるため仮貼りし、その間に補絹部分の補彩を行います。最後に仕上げをします。...詳細
表具各部の名称
参考: 『図解 日本画用語事典』(東京芸術大学大学院文化財保存学日本画研究室 編集 2007) 『文化財のための保存科学入門』(京都造形芸術大学 編集 2002)
墨仁堂