取り扱い内容

修理 予防 調査  

修理

紙や絹、板の上に描かれた「絵画」「古文書、典籍、墨蹟」など、主に日本、東洋の美術、書籍の修理を専門にしています。

絵画 仏画・日本画・近世絵画・近代日本画・現代絵画・中国絵画・版画・浮世絵 など
書跡 書跡・典籍・古文書

絵画や書跡は様々な形態に装丁されています。当社では下記のような形態を取り扱っています。また、このような形ではなくても、ご相談に応じます。

表具

掛け軸

一般的に「掛け軸」と呼ばれる形態です。絵の周囲に裂を廻して仕立てます。折れや絵具類などの剥落が多く見られます。

 

巻子

巻子

古文書や絵巻物などに見られる形態です。巻く方向と平行に横折れによる劣化ができやすく、また巻頭部分に傷みが多くでるのが特徴です。

 

屏風

屏風

調度品として使用されていた場合には、破れや虫損、紫外線劣化が強く出ます。特に温湿度変化や経年劣化による下地の歪みによって、表面に大きな損傷が進行します。蝶番部分が壊れやすいのも特徴です。

 

襖絵

襖絵

外気にさらされる事によって、基底材料(料紙や料絹)の劣化や絵具の劣化が進みます。屏風と同様、破れや虫損、紫外線劣化が強く出ます。

 

額

屏風、襖同様に、外気にさらされることによって劣化が進みます。また、使用されている下地材から染みなどが発生する場合も多く見られます。

 

その他

冊子(袋綴装、粘葉装、綴葉装、折本装など)、まくり(装丁などしていないもの)、手紙、洋書、板絵(板の上に絵具で描かれているもの)

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予防

状態調査

文化財の保存には、損傷状態を把握して日頃の管理を行うことが大切です。
美術館、博物館などでの作品管理のお手伝いを致します。
作品の現状をトータルで把握することにより、計画的な保存と修理の実行が可能になります。

例)
損傷状態カルテ及びデータベースの作成
作品ごとの取り扱い方法の提案
修理緊急度の判定
修理仕様の作成

 

保存管理

適切な保存のための収納を提案、製作いたします。

桐箱
保存箱製作

桐箱の製作
大きさ、形など作品に合わせて製作します

  様々な形態の箱
畳、帙製作

中性紙、楮紙、綿布などを用いて、様々な形態に合わせ製作します

中性紙箱製作  
中性紙箱製作

桐箱に代る保存方法として、中性紙による保存箱を製作いたします。

  中性紙マット
中性紙マット

版画、浮世絵など一枚ものの保存のため

   
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調査

弊社では最新の機器による非破壊調査を行っています。
修理の機会に調査を行うだけでなく、調査のみの依頼も承っております。必要に応じて出張による調査も可能です。


赤外線撮影

経年の汚れにより画面が暗く沈んでいる作品は、その汚れによって本来の描線が見えなくなっている場合があります。絵具層の下に、下書きの線が隠れていることもあります。そのような場合、赤外線で撮影することにより隠れている描線や文字をはっきりと見ることが可能になります。


蛍光X線分析

X線を試料に照射すると、元素それぞれで特有のエネルギーや強度を蛍光X線が発生します。これを測定してその試料が持つ成分元素や構成比率割り出し、そこから作品に使用されている色料(特に無機顔料)を推定することができます。