折れ伏せ・付け廻し

折れ伏せ

折れ伏せ

細く切った美濃紙の帯を、折れ山の頂点に貼り付けて、再び折れないよう補強する
約2mmから3mmにの幅に切った美濃紙を、折れ山の頂点に貼り付けていきます。糊は小麦粉澱粉糊を使用して、しっかりとした接着力を持たせて補強します。

 

乾燥

本紙および表具裂を乾燥させる
折れ伏せにて補強後は、四方に糊をつけて仮張(乾燥させるための板)に貼り付けて、十分に乾燥させます。
本紙と表具裂それぞれの伸縮率の違いに合わせて、水分量を調整します。この作業工程は、違う素材のパーツをつないで表具の形にした時のバランスを保つのに、非常に重要です。

付け廻し

付け廻し

本紙と表具裂を合わせて、表具の形にする
表具裂が貴重な場合は、本紙と同様の方法で修理をし、再使用します。表具裂があまりに傷んでいる場合には、新しい裂を表具裂として使用します。

 

用語解説

仮張

紙や裂を一時的に貼りこむ板のこと。組子下地に何層も和紙を貼り重ね、表面に柿渋を塗ってつくる。耐水性があり、貼ったものを剥がしやすい。

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